木材は「持続可能な資源」

森林の多面的機能

山崩れを防ぐ
(土砂災害防止機能/土壌保全機能)

森林は、土の中に張りめぐらされた木の根で、土や岩をしっかりと押さえています。また、落ち葉や草は地面をおおって、雨の勢いをやわらげてくれます。こうして、雨や雪が降っても、土砂が動いたり、流されたりすることを防いでいます。

水をたくわえ、きれいにする
(水源涵養機能)

森林の土は、スポンジのように、雨水を蓄えてきれいにしながら、ゆっくりと流し出すダムのような働きがあります。こうして、河川の急な増水をやわらげてくれます。

二酸化炭素を取り込む
(地球環境保全機能/快適環境形成機能)

森林は、土の中に張りめぐらされた木の根で、土や岩をしっかりと押さえています。また、落ち葉や草は地面をおおって、雨の勢いをやわらげてくれます。こうして、雨や雪が降っても、土砂が動いたり、流されたりすることを防いでいます。

木材などを生産する
(物質生産機能)

森林の土は、スポンジのように、雨水を蓄えてきれいにしながら、ゆっくりと流し出すダムのような働きがあります。こうして、河川の急な増水をやわらげてくれます。

生き物のすみかになる
(生物多様性保全機能)

森林は、動物や鳥、昆虫、植物など多くの生き物の大切なすみかになっています。森の豊かな恵みが、多くの命を育んでいます。

豊かな水をつくります
(沿岸生態系保全機能)

豊かな森林を持つ山々に降った雨水は、養分を含んで海に流れ、海を豊かにします。

心や体が安らぐ
(保健・レクリエーション機能)

森林を眺めたり散歩したりすると、楽しく、すっきりした気持ちになります。森林には、人に安らぎを与えたり、心や体をほぐしたりする効果があります。

2050年カーボンニュートラルの実現

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させる(実質的に排出量を0にする)こと

森林の樹木は光合成により成長しながら、大気中の二酸化炭素を取り込み、同化・固定します。さらに、樹木が伐採されて、木材として建築物などに使用されている間も炭素を貯蔵したままです。身の回りに木製品が増えるほど、大気中の二酸化炭素を減らすことになり、温暖化防止に役立つことになります。この効果は、木製品が廃棄されて燃やされるまでずっと木材に固定されたままです。木造建築物も森林と同じように二酸化炭素を固定したままなので、「都市の森林」、「第二の森林」と言われます。加えて、化石燃料の代替として、木材や木質バイオマスのエネルギー利用等は、CO2排出削減にも寄与します。
2050年カーボンニュートラルの実現に貢献するためには、間伐の着実な実施に加えて、「伐って、使って、植える」という資源の循環利用を進め、人工林の再造林を図るとともに、木材利用を拡大することが有効です。

吸収源・貯蔵庫としての森林・木材

■森林はCO2を吸収

・樹木は空気中のCO2を吸収して成長

■木材はCO2を貯蔵

・木材製品として利用すれば長期間炭素を貯蔵

排出削減に寄与する木材・木質バイオマス

■木材は省エネ資材

・木材は鉄等の他資材より製造時のエネルギー消費が少ない

■木質バイオマスは化石燃料等を代替

・マテリアル利用により化石燃料由来製品(プラスチック)等を代替
・エネルギー利用(発電、熱利用)により化石燃料を代替

2019年の木質バイオマスエネルギーによる化石燃料代替効果は約400万t-CO2

出典:林野庁、令和3年1月「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略について」

日本の二酸化炭素吸収量(令和元年度)

注1:計の不一致は四捨五入による。
注2:森林吸収量には、伐採木材製品(HWP)による炭素貯蔵効果を含む。
資料:国立研究開発法人国立環境研究所「2019年度(令和元年度)の温室効果
ガス排出量(確報値)について」を基に作成

合計約4,590万CO2トン

日本の総排出量は約12.1億CO2トン